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--アパートの一室。ボロボロな木で出来た扉は所々にカビが生えている。
神谷はその扉に付いている錆びたドアノブを掴む。ギギッ……と音を立てる扉は木屑をパラパラと落としながら開かれた。
入って近くにあるスイッチをいれて電気を点けた。
見渡すとそこはもはやゴミ屋敷。足の踏み場なんて何処にあるか分からない程、ゴミが散乱している。
こんな風景は神谷はもう見慣れている。
しかし、一つだけ何か違う。雰囲気だ。雰囲気がいつもと全然違う。
まるで未知の世界に入った様な錯覚に陥った。
神谷は身を小さくして前へ進む。恐怖感が心の中を支配する。
--何か大変な事でも起こるんじゃないか。
神谷はそう思いながら前へと進んで行った。
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