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西暦2125年
男は今、雪山の麓に居る。彼はまだ未成年で雪山に登るのは初めてだ。
彼はイケメンを絵にした様な顔立ちをしている。もはやモテない方が可笑しい程である。
彼はウィンドブレーカーを身にまとっている。このウィンドブレーカーは最新の技術を施してあり、決して手がかじかんだり、凍傷になったりしない。しかも、決して寒さを感じない。そう、手袋要らずなのだ。
何故か、彼は汗だくになっている。
理由はここ一面、全て砂漠だからだ。
『灼熱の大地』という表現がピッタリな程暑い。
辺り一面、砂、砂、砂。水溜まりは愚か、水1滴すら無い。その中に雪山が1つ、ぽつんと立っている。
早くこの灼熱の大地から逃げ出したくなり、男は早足で雪山へと歩み出した。
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