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雪山と言っても1合目から7合目までは簡単だ。まだ雪は凍っていない。風も無い。邪魔者が一切居ないのだ。
--6合目まで半日かけて登った。周りの景色は変わらない。真っ白な雪の中にぽつんと数本、木が生えている。
しかし、山頂を覗いてみるともはや別世界。男は魔界、いや神の領域に誘われているかの様な錯覚に陥ってしまう。
今は午後8時45分。もう辺りは暗い。男はテントをはった。
吹雪が轟々と吹き、テントを揺らす。
男は持って来た材料でシチューを作った。シチューを皿に注ぎ、スプーンを取り出して無我夢中に食らい付く。
男はとても美味しそうにシチューを平らげた。その時間、たったの5分。
もう、男は何もする事が無くなったのでさっさと寝る事にした。
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