―序章―

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見回りにきた研究員の一人が、私がいるところを通り過ぎてからこう言っていた。 「まるでオデット姫のようだ。」 と。 それに疑問を持ったもう一人の研究員が聞いた。 「オデット姫って何だよ。」 私はその会話に耳を傾けた。 「バレエでさ、白鳥の湖っていうの知らないのか?」 「ターラーラ、ターラーラ、ラー、ララーっつー音楽の?」
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