―序章―
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そう、母が私を嫌うのは、背中に片方だけ白い翼が生えているから。 私は、その日から毎晩、母の嘆く姿を見た。 何度、…両方の翼があったらと思っただろう。 鳥のように、空を飛んで両親の前から私が消えれたらと…。 5歳になったころ、あることに気づく。 夜、曇り一つなく、月が出ているときにだけ、翼が消えるということに。
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