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「…ならばどうして?」
「コスモス…、つまりお前の母と決めたのだ。
お前にはあらゆる陰の星が影響しているからな。
…お前に名を付けなかったのも理由はそこに在る。」
「それは昔から聞いています。
しかし、それとどう言う関係が?」
「…お前自身が戦う事を望まぬ限り、前戦には出さぬと…。
決め事はそう言う事だ。」
そうか、と俺は思って自身の努力が報われなかった訳を知って、父に感謝した。
「…母上に今から伝えて参ります。」
そう言って俺は将軍と別れ、回廊を抜けた突き当たりを右に行った。
走って行く息子の足音に目を細め、父はつぶやいた。
「やっと、私の方に似て来たな…。」
そして将軍が突き当たりを左に行くと、連絡係の兵に出くわした。
「ケイオス将軍!何やってたんですか!?
軍事会議に将軍が居なくちゃ成り立たないでしょう!?」
その言葉でケイオス将軍は「しまったっ!!」と叫んで、焦る事と成った。
「母上…、お話がございます…。」
俺は母の部屋のドアをノックして言った。
「お入りなさい。」
返事がしたので、俺はドアを開けて入室した。
俺が入ってくるのを確認し、我が母のコスモスは談話席に着いて俺に手招きした。
俺はソファに着いたが、しばらく気持ちを整理して黙っていた。
「何のお話か?ぼうや。」
俺の母は俺をぼうやと呼ぶ。
「母上はいつまで私をそう呼ぶのですか?」
ため息が言葉より先に出た。
何故か、呼ばれ方次第で自分の力量を測られた様な気に成る。
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