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喧嘩するほど仲がいい。
その言葉がこれほどまでに似合わないのはこの2人ぐらいのものだろう。
喧嘩すればするほど仲が悪い。
こっちの方がお似合いである。
「なにがただいまだ。貴様と違って俺には家があるんでね。ここは俺の家ではないから『ただいま』も糞もないんだよ。良く物事を考えてから喋るんだな、単細胞。」
もう我慢の限界なのか、握りしめた拳がプルプル震えているキーゼ。
それに気付いたエシュロンが2人の間に割ってはいる。
「よせカイ。少しはしゃべり方に気をつけろ?そんな風に言われてムカつかない奴はいないぞ。キーゼもキーゼだ、いきなりカイに突っかかるな。2人とも任務で疲れたろ?速く部屋に戻って疲れをとるんだな。」
2人はエシュロンの説得により口論をやめた。
しかし頑固でプライドの高い2人は……
「疲れてなんかないね!」
「疲労など微塵も感じぬな。」
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