二人の距離

3/15
前へ
/80ページ
次へ
💡 飛び出していった彼女を追いかけようとした俺の腕を、浩恭(HIRO)がとめる。  近くのテーブルや壁を殴りたくなるのを堪え、上着に入れたままの携帯から、電話をかける。 何度かけても繋がるのは無機質な留守電のサービスセンターのオペレーターの音声。 「なんで…………出ないんだよ……」 さすがに俺も、周りに人がいることなんか気にしてなんかいられなかった。 何度も何度も電話をしてみた。 ………5コール……6コール………出ない…………………。 .
/80ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加