溶けたタイヤの香り

ツーリングクラブ

　
しかし…
入部試験があるってどんなだ？

思い出すクラブの面々からはそんな威厳…いやいや気むずかしさは感じられず、ピンときません。

そして日曜日、試験と聞いて
やや緊張気味の悠花。

時間通りに店に到着。

誰も居ない…。

待つ事およそ１時間。
約１０台本日の参加者全員集合。

以前から様子を見聞きしていたので、こんなもんだと認識済みの悠花。

『悠花は初マス(マスツーリング=千鳥走行)やから間に挟む。
頭が出す指示だけ見とけば走らしたる。
無理やと思ったらついてくるな。
遅れても後ろのサブリーダーがフォロー入るから心配ない。
事故らん様にしっかり停まる事だけ考えろ。』

１つ１つ悠花の理解を確認し、
最低限のハンドサインを教えて
くれる今日の先頭=リーダー…。

どこかで見た顔だと思ったら、
悠花の学部の２つ上の先輩。

キャンパスで見る顔とは随分感じが違ってて、全然気付きませんでした。

この先輩が悠花のバイクライフ、２人目のキーパーソンです。