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その頃、悠花は通っている大学の教授の研究を手伝っていました。
預かった資料に手を加え、
教授に届けに行ったところ…。
『君は今日は何でここまで
来ましたか?』
と冷やかな眼差し
緊張しながらもにこやかに
『はい。バイクです。』
…と、正直に答えてみる悠花。
教授はしばらく無言の後、
静かに言葉を繋げました
『君は今何を学んでいる?』
『か…環境です。』
そう悠花の専攻は環境アセスメントで、教授は自然環境保護に特に力を入れていました。
悠花もその手の会合に連れ出され、
現況の問題について熟知する様に
とお達しを頂いてはいましたが…
『聞けば最近、君は大きなバイク
に乗っているらしいね。』
『いえいえ。私が乗ると大きく
見えますが、250ccで小さめで
す。』ソコカ!
教授が何が言いたいのか
ピンときて、『小さい』を強調
してみる悠花。
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