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「なーに、怖い顔してんスか?」
そんなことを考えていたから眉間にシワでもよっていたのだろうか。
そうだったのならほっといてくれればいいのに。
「なんだ、倉敷。(クラシキ)」
オレに話かけてきた声の主は倉敷 篤。(アツシ)」
一つ年下の柔道部後輩だ。
「だって、柔道部で一番つよーい、部長さんが、こわーい顔して歩いてたら、皆が怖がって逃げちゃうと思って。」
失礼な。
それが先輩に対しての態度か!
だが、恨めしいことに、彼は部活内でトップを争うほどの実力者なのだ。
おまけに顔もものすごく良いものだから彼の行く先行く先で女子の黄色い声があがる。
残念なことにここは男子校だがな。
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