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pure soul
…………あれから何日たっただろう………
駅前……。
も、もうすぐ、もうすぐ響君がここに来る……。
雄二君が色々協力してくれて私は今日、響君に内に秘めてきた想いを伝えると決心した。
胸が苦しい。
鼓動が早い。
手のひらが少し湿っている。
自分の服や髪型がおかしくないか気になり店のショーケースのガラスを鏡にして自分を見直す。
髪は…大丈夫。寝癖は無い。実はレイナさんの長く綺麗な髪に憧れて今伸ばしている。
服は…大丈夫。このワンピースはキィちゃんがわざわざ東京まで来てくれて買い物に付き合って選んでもらったものだ。間違いはない。
お化粧…。大丈夫。レイナさんに仕方教えてもらった。
後は…。
響君がくるのを待つだけ………。
ピリリリリ♪
「……はい……。」
『さやかちゃん♪お疲れ様♪どうだった?途中雨降ったけど大丈夫だった?』
『さやかちゃん?』
「………雄二君………。」
『さ、さやかちゃん?どうしたの?』
「………響君………来ないよ………どうしたのかな………?」
『え!?待って!今どこ!?』
「……駅前……。」
『わ、わかった!今から行くから待ってて!!』
響君は家にも居なく、この後行方不明となる。
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