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アルターから離れ敵の軍の中央へ。
アルターの様子を伺う。アルターは動かずに奥で指示を出している。
よし、どうやら奴は三年間じゃあ成長しなかったらしい。1つ目の賭けは俺の勝ちだ。後はこの女、どこまでの腕かに託される。
響「アンタ名前は?」
?「壱 眞那ですけど…。」
響「じゃあ眞那、今から時間を稼ぐ。できるだけ俺から離れないでくれよ?」
眞那「あ、はい!」
コートの裏からガンブレードを取り出す。そのまま眞那のそばへ。眞那も写真を胸ポケットにしまい込み携帯を取り出す。敵の数は多い。だが…このまま事が上手く運べば全滅…は行かなくても撃退。相手を退かせる事は可能だろう。
眞那が武器をダウンロードする。姿を現すは日本刀2振り。1振りは普通の日本刀だろう、だがもう1振りは少し短い。小太刀だろうか?
眞那はその日本刀をしっかりと握りしめその場にスッと構える。
どうやら準備が整ったようだ。
響「じゃあ…行くぜ眞那!!」
眞那「はいっ!!」
二人同時に互いの正面の敵に斬り込む!
上段から斬りつけて来る敵を1振りで薙ぎ払い敵を切断する!だがいつものように二段階、三段階に攻撃を仕掛けはしない。常に眞那に気を配る。このような事態を招いてしまったのは俺の責任。なら巻き込んだ眞那は守る。
だが…そんな心配は無用のようだった。
敵兵多数が眞那へと突撃する。その攻撃をひらりと交わしその奥にいた追撃兵の持つ剣に向かい大きく一歩踏み込み剣先向けて小太刀を振り上げる!
眞那「はっ!」
キィン!!
金属同士の摩擦音が響き、敵兵の剣が綺麗に放物線を描き宙を舞う。武器を失った敵兵は正面に大きな隙ができる。
その懐へ眞那が大きく一歩踏み込み間合いを詰める!そのまま日本刀が敵の心臓を捉える!!
ブシュッ!っと肉を裂く音を立て突き刺さる日本刀!
それを隙と見て背後に居た敵が眞那に向けて剣を振り下ろす!
それを察知し左手の小太刀で左に剣を弾く!
刹那!
右手で握る日本刀を逆手に握り返し敵に突き刺さったまま背後に居る的に横一文字に斬り払う!
それは一瞬。
眞那の前後で血飛沫が舞い上がる!!
響は瞬間的に悟った。
コイツは相当頭のキレる奴だ、と。
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