第二章

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その日、私と裕香は学校を休んで、 部屋で話をすることにした。 裕「ごめんね… 私、何にも気づけなくて」 本当に申し訳なさそうに言う裕香の顔を見て、 私は心を痛めらながら、凄く後悔するばかりだった 李「裕香は謝らなくていいんだよ! 言わなかった私が悪かったんだから」 裕「そんなに自分を責めないでよ…でも、李桜は本当にこのままでいいの?」 李「良くない… でも、この関係が崩れることだけは絶対にいやなの」 裕「だから、自分の気持ちに嘘を付こうと思ったの?」 あまりに図星のことを言い当てられ、 私は頷くだけしかできなかった。 裕「確かに、 幼馴染って言う関係を簡単に崩すって、相当勇気のいることだよね」 少し遠くを見詰めながら言う裕香は、なんだか今にも消えそうだった。 裕「でもね、 何も言わない方が、もっと辛いと思うよ?」 李「そうなのかな」 裕「わからないよね… 例え話なんだけど、 もし、哲弥君がその片思いの女の子と手つないだり、 キスしてる所、見たらどう思う?」 想像してみると、 心がズキッって、苦しくなった 李「凄く苦しい」 あまりに苦しくて、眉を潜める 裕「見たくないって思うでしょ?」李「うん」 思わず頷いてしまう 無意識だった 裕「なら、思いを伝えた方がいいのかもしれない、 いますぐじゃなくてもいい、 ただ、手遅れにはならない様にね」 その言葉に、私は軽く頷いた。 裕「大丈夫!! 私が応援してるから♪ 辛かったら、何時でも電話しておいで?」 李「うん… ありがとうね」
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