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世界はつまらない事ばかりだ。
家族も友達も、信じられるモノはなくて生きている意味もなかった。
何からも必要とされなくて、必要とされない自分は何処に行けば良い?
そんな葛藤に襲われ孤独感に震えても、家に帰る気になれなくて、だからって泊まりに行く当てもなかった。
「さみぃ……」
薄暗い路地裏に座り込んだ彼女の元に、一匹の薄汚れた野良猫が近寄ると、甘えるように擦り寄る。
「……お前も独りか?」
野良猫を抱き上げ寂しく笑うと、孤独感を分かち合いながら彼女は眠りについた。
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