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振り返ると、そこにシザ子が居た。
シザ子は百鬼夜行の隣で一緒に校庭を見ながら言った。
「何かに夢中になるっていいよね。
百鬼もなんかスポーツでもやったら?」
「うるせぇな…お前は俺の母ちゃんか?」
「だって、昔から寝てばっかじゃん。百鬼。
ま、アタシは見つけたけどね。
夢中になれること!」
シザ子は百鬼夜行を覗きこみながら続ける。
「教えてほしい?」
「いや、別に。」
「はぁ!?せっかくイイコト教えてあげよーとしたのに…」
「いいよ別に。」
ぶっきらぼうに返した百鬼夜行は、柵から離れて出口に向かって歩き出した。
「どこ行くの?」
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