序章

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教室に着くと、百鬼夜行は窓際の自分の席についた。 周りの席では女子生徒が他愛ない話で騒いでいる。 (こいつら…毎日毎日よく飽きねーな…) 「えーっ?シザ子、彼氏できたの?」 (ん?) ふと耳に入ってきた聞き慣れた名前に、百鬼夜行は好奇心を抱いた。 「そうみたいよ。けっこう年上で、なんかちょっと怖い感じの…」 すると、女子生徒が話している途中でシザ子が教室に入ってきた。 「あーっ、シザ子!ずるいよ自分だけー!」 シザ子は百鬼夜行の方にチラッと目をやり、口に人差し指を当てて苦笑いした。 百鬼夜行は机に突っ伏した状態で寝たフリを続けていた。
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