91人が本棚に入れています
本棚に追加
教室に着くと、百鬼夜行は窓際の自分の席についた。
周りの席では女子生徒が他愛ない話で騒いでいる。
(こいつら…毎日毎日よく飽きねーな…)
「えーっ?シザ子、彼氏できたの?」
(ん?)
ふと耳に入ってきた聞き慣れた名前に、百鬼夜行は好奇心を抱いた。
「そうみたいよ。けっこう年上で、なんかちょっと怖い感じの…」
すると、女子生徒が話している途中でシザ子が教室に入ってきた。
「あーっ、シザ子!ずるいよ自分だけー!」
シザ子は百鬼夜行の方にチラッと目をやり、口に人差し指を当てて苦笑いした。
百鬼夜行は机に突っ伏した状態で寝たフリを続けていた。
最初のコメントを投稿しよう!