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ディーノたちはアクトの家で休息をとっていた。
「ディーノ。これからどうするんだ?どっか行く宛でもあるのか?」
アクトは布団にはいり、ぼーっと天井を見つめながら呟いた……
「あぁ………記憶がないしな。手がかりでも探しに旅にでもでようかと思っている。」
「記憶探しの旅か。北にあるリカール城に行けばなにか分かるかもしれないな。残念だが……おれは行けないんだ。村に若い男が少ない今、この村から出て行くわけにはいかないんだ。
悪いな。」
「気にするな。おれもこれ以上みんなに迷惑をかけるわけにはいかないしな。」
「朝すぐに出るのか?」
「あぁ。決めたからにはすぐにでる。」
「そうか………もう寝よう。おやすみ。」
「おやすみ。」
二人のあいだに長い沈黙がつづき、そして二人は眠りについた。
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