8人が本棚に入れています
本棚に追加
数年の時が過ぎ…。
遼が小学二年生になった冬の事だった。
幼稚園の頃の様な遊びは、しなくなっていたが…。
一番仲の良かった三歳年上の【あきちゃん(♂小学五年生・幼馴染み)】と遊ぶ事が多くなり、女の子と遊ぶ事は少なくなっていた。
遼は【女の子の遊び】は好きだったが、女の子には【異性としての好き】て感情は未だになかった。
遼が、二年生の冬のある日…
あ)『遼くん、あ~そ~ぼ!』
遼)『はぁ~い!』
あ)『今日は寒いなぁ~… 家の中で遊ぼう!』
遼)『家に誰もいてないからええで! 上がってきてぇ~!!』
あ)『お邪魔しまぁ~す』
遼とあきちゃんは、家族ぐるみで仲が良かった。
お互いの家を行き来するのもごく普通の事だった。
二人はコタツに入りながら…
あ)『ん~… 何して遊ぼうかぁ~?』
遼)『そうやなぁ~… 外で遊ぶのは寒いしなぁ~…』
【子供は風の子】とはよく言うが、寒いものは寒いと思う二人だった。
コタツの【温もり】から出る事ができず、ボ~ッ…としたままTvを見ていた。
子供らしさに欠ける二人に見えるが、寒くても元気に外で遊ぶ事もあれば、たまには温もりを求める事もある。
大人も子供も変わらないのであった。
この日は、あきちゃんと二人だけで遊んでいた事も理由の一つだ。
遊ぶ人数が多いと必然的に外で遊ぶが、二人だと…。
あ)『そう言えば、今日は家の人達は?』
遼)『ん? オカンは用事で出かけてて、兄貴は友達と遊び言ってる!』
遼には、あきちゃんと同級生の三歳年上の兄がいた。
あ)『そうなんや! 優君も元気やなぁ!!』
優君て言うのは、遼の兄の優希(ゆうき)だ。
遼)『そうかも(笑)』
あ)『寒いのに… 何処に遊び行ったん!?』
遼)『知らなぁ~い!!』
あ)『いつ頃帰ってくるんやろ!?』
遼)『さぁ~… 夜ご飯までには帰って来る思うけどな(笑)』
あきちゃんは何故か、家の人がいつ頃帰って来るのか気にしてる様子だった。
最初のコメントを投稿しよう!