目覚め

4/6
前へ
/6ページ
次へ
数年の時が過ぎ…。 遼が小学二年生になった冬の事だった。 幼稚園の頃の様な遊びは、しなくなっていたが…。 一番仲の良かった三歳年上の【あきちゃん(♂小学五年生・幼馴染み)】と遊ぶ事が多くなり、女の子と遊ぶ事は少なくなっていた。 遼は【女の子の遊び】は好きだったが、女の子には【異性としての好き】て感情は未だになかった。 遼が、二年生の冬のある日… あ)『遼くん、あ~そ~ぼ!』 遼)『はぁ~い!』 あ)『今日は寒いなぁ~… 家の中で遊ぼう!』 遼)『家に誰もいてないからええで! 上がってきてぇ~!!』 あ)『お邪魔しまぁ~す』 遼とあきちゃんは、家族ぐるみで仲が良かった。 お互いの家を行き来するのもごく普通の事だった。 二人はコタツに入りながら… あ)『ん~… 何して遊ぼうかぁ~?』 遼)『そうやなぁ~… 外で遊ぶのは寒いしなぁ~…』 【子供は風の子】とはよく言うが、寒いものは寒いと思う二人だった。 コタツの【温もり】から出る事ができず、ボ~ッ…としたままTvを見ていた。 子供らしさに欠ける二人に見えるが、寒くても元気に外で遊ぶ事もあれば、たまには温もりを求める事もある。 大人も子供も変わらないのであった。 この日は、あきちゃんと二人だけで遊んでいた事も理由の一つだ。 遊ぶ人数が多いと必然的に外で遊ぶが、二人だと…。 あ)『そう言えば、今日は家の人達は?』 遼)『ん? オカンは用事で出かけてて、兄貴は友達と遊び言ってる!』 遼には、あきちゃんと同級生の三歳年上の兄がいた。 あ)『そうなんや! 優君も元気やなぁ!!』 優君て言うのは、遼の兄の優希(ゆうき)だ。 遼)『そうかも(笑)』 あ)『寒いのに… 何処に遊び行ったん!?』 遼)『知らなぁ~い!!』 あ)『いつ頃帰ってくるんやろ!?』 遼)『さぁ~… 夜ご飯までには帰って来る思うけどな(笑)』 あきちゃんは何故か、家の人がいつ頃帰って来るのか気にしてる様子だった。image=313643768.jpg
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加