*苺味

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「楮子、鈍いんだもん」 「へッ呼び捨て‥?!」 何か敦史、いつもと違う気が‥‥ 「ね、熱でもあるんじゃ‥」 「はぁ?」 敦史の額に手を当てる。うん、平熱だ。 「あのさぁ‥‥」 ため息混じりに言う敦史。 グイッ 「年下だからってあんまし舐めんなよ?」 強く引っ張られ耳の近くで低く言う敦史。 「なッ‥‥!」 わたしは敦史の豹変振りについていけない。 そんなわたしを見ながらククッと笑う敦史。 「鈴凪先輩より幸せにする自信あるよ俺。」 まっすぐに目を合わせて話す敦史。 「楮子凄い綺麗になった。‥頑張って化粧までしてさ、それも先輩の為?」 「‥‥ッ」 敦史は直ぐに気づいたんだ‥‥ 「‥多分、予想だけど先輩は楮子に可愛いって言われた?綺麗って言われた?‥‥言われてないだろ、、?」 「‥いいの、別にわたしが先輩に追いつける様にって勝手にして『良くない。』」 敦史の胸を押し返すけれど思った以上に力が強くてなかなか距離が開かない。 「楮子はもう充分可愛いから。‥‥不安にならない?」 ズキズキとわたしの心へ入ってくる言葉。 やめてよ‥‥もうそれ以上言わないで、、、 「俺だったら先輩みたいに不安にさせない。ちゃんと言葉にだして伝える。‥‥俺じゃ駄目‥??」 「敦史‥‥‥」
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