*苺味

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―――――――――――――――― 楮仔があいつの元へ行ってから1時間が経った 「遅い‥‥。」 もう帰ってきてもいい頃だよな? もしかして、またあいつに何かされそうになってるんじゃ、、、 「ハァ‥‥――――ッ、」 何で行かせたんだよ俺‥‥‥ 別に楮仔を疑っているとかそんなんじゃない けどあいつに言われた言葉の1つ1つが当てはまり過ぎて 何も言い返せなかったのも事実だ 俺なんかよりあいつの方が楮仔のことを‥‥‥ 「‥‥チッ、くそッ―――!」 それでも俺は楮仔を離したくないんだよ‥‥ 先にアイツを捕まえたのは俺なんだ 何があろうと俺からは絶対に離さない そう、俺からは‥‥―――――‥ 「早く‥来てくれ‥―――‥」 こんなに不安になるくらいなら何で俺はアイツに"可愛い"の1つも 言えなかったんだよ‥‥‥ 情けなさ過ぎる、、、、 もし楮仔が俺の所へ戻ってきたら、思いっきり抱きしめよう それから言えなかった気持ちを伝えよう 夕陽が落ちていく中、俺は静かに待ち続けた‥‥――――――――――‥ .
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