*林檎味

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苦労‥‥?? わたしが不思議そうな顔をしていると太朗は先輩の耳にボソリと何かを呟いた。 途端に眉を潜める先輩。 「ククッ、鈴凪もちゃんとした高校生なんだなぁー?」 ケラケラと笑う太朗にムッとした表情の先輩。 状況が把握仕切れてないんですけど‥‥ 「‥‥こいつは俺が送って来ます。」 「先輩?!いいですよまだ授業が‥‥」 「いいから。」 慌てて断ろうとするも先輩にはやはり勝てず。 「クールな優等生、恋人の前ではただの男。ねぇ~」 「‥まだいってるんですか。太朗のくせして。」 「‥‥鈴凪まで名前のことを言うのか。 はぁーもうとっとと帰れ」 シッシと追い払う太朗にわたし達は保健室を出た。 出る前にまた太朗が先輩に何かを言ったみたいで先輩の顔は不機嫌丸出し。 でも、こうやって表情が分かりやすくなってきた先輩も格好いいんだよなぁ‥‥
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