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あまりにも突然の別れだった…。
「…私はまた居場所を失った。けど、それでも私は二人の言った事…教えてくれた事を信じて、毎日を過ごしました。いつか、私を一人の人間として認めてくれると信じて…。だけど…。」
「…何か、あったんですね。」
「…祖父母の命日で親族が集まった時、あの人達の会話を聞いたんです…。」
『あの娘に関わるから早死にするんだ!!』
『あの娘が死ねば良かったのに!!』
「…私が、自ら望んでこの世に生まれて来た訳じゃないのに…。
両親が私を産んだから私は存在しているのに…。私自身、周りのみんなに害になる事は一切してないのに…。
それでも私は、存在を否定されたんです…。」
もう、どうしたらいいのか分からなかった…。
二人の言った事を信じて生きて来たけど、それすら限界だった…。
信じては裏切られ…。
その繰り返しだった。
だから私は―…
「…自ら命を絶とうと決めたんです。誰に言われるまでもなく、私自身が決めた事…。
あの人達の言いなりになるつもりは、これっぽっちも無かった…。」
「それで、学校という場所から飛び降りたんですね?」
「…そうです。」
「ちょっと待て、何だ…その学校とかいうのは。」
(…忘れてた。沖田さんには一応説明してたけど、他のみんなは学校が何か知らないんだった。)
でも、どうしよう…。
…この先の事を話して、本当に信じて貰えるのかな。
今の話も、信じて貰えてるのか分からないし…。
私は口を閉じるとみんなの顔を見た。
みんなは真剣な表情で私の話を聞いてくれていた。
「…学校が何かを説明する前に、一つ聞いて良いですか。」
「…何だ。」
「…今、私が話した事…全部本当に信じてくれますか?」
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