渡、紫玉に出会う。

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渡はカーボルに 「ちょっと待ってて」の合図をして、 一時カーボルから遠ざかった。 何の話だろう。 カーボルは気になって仕方がなかった。 とりあえず遠ざかった渡にこっそりと近づき 携帯の近くで耳をすませた。 「じゃあ、またな美奈ちゃん…って、えぇ!?」 「ちっ、バレたか、 ゆっくり近づいてたのによ」 丁度携帯での会話が終わっていたらしく、 カーボルは舌打ちをして、 しかめっ面をしていた。 「ところで、誰と話してたのさ」 「お、俺の友達だよ」 なぜか渡の顔が赤い。 まさかと思い、 カーボルは二ヤッとした顔になっていた。 「さては彼女か?」 「な、なぜそれを知っている!?」 赤い顔が一層赤くなった。 青いな、とカーボルは思った。 「…実の所、今何年目?」 「…1ヶ月」 それを聞いて、カーボルが吹くように笑った。
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