渡、紫玉に出会う。

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どうやらこのカーボルという物体は、 人をからかうのが好きみたいだ。 尤も、からかわれる方は 嫌がるのも少なくは無いが、 「1ヶ月ってことは、クラスメートか?」 「いや、その子とは別のクラスなんだが」 「出会いは、なぁ、出会いはどんな時?」 「う、うるさいな、じゃあ俺は帰るからな」 からかうカーボルが だんだん鬱陶しくなってきたのか、 渡はカーボルを後にして、 家の帰り道まで向かった。 だが渡は、その時に持ち物を チェックしていなかった。 つまり、忘れてきたのだ。 それもカーボルと話している途中で。 どんな物を忘れてきたかと言うと。 「あ、渡の忘れ物か? 届けてやるか、住所も書いてあるし」
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