渡、紫玉に出会う。

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財布だった。 人間なら忘れてはいけない物を。 他人に拾われたくないもの ナンバーワン(暫定)を。 それに住所も書いてある。 だがそのおかげで場所がわかった。 「何なに…東京都○×区住宅街の… あぁ、あの人の家の子か」 カーボルはと渡の家まで歩いた。 その頃渡は、というと… めちゃくちゃ焦っていた。 部屋中探したがどこにも無い。 その30分くらい後に、 玄関のチャイムが鳴った。 「はーい」 渡の母親が玄関に向かう。 「あら、カーボルさんこんにちは」 「あの、貴方の息子さんが 財布を忘れてきたようなので、持ってきました」 「あらすみません、ありがとうございます」 「では失礼いたします」 玄関のドアが閉まった。 と、同時に渡が部屋から出てきた。 「母さん、今の人知り合い?」 「あら、渡知らないの?お父さんの働いている研究所の人よ」 「父さんが働いている研究所の人…?」 渡がまだ理解できていない。 渡の母親が白い家を指さして、 「ほら、あの家よ」と言ったので、 渡がその家に視線を向けた。 確かにいた。 白い家に場違いな紫の丸い奴が。 「てか、成人だったのかよ…」 「それはともかく、ちゃんと お礼言いに来てらっしゃいね?」 「あ、うん…」 渡はそのカーボルの家に行くになった。
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