渡、紫玉に出会う。

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「お邪魔します」 「よぉ、さっきあったな」 「えっと…財布、ありがとうございます」 「おいおい、さっきまでタメ口の 無礼講だったろ? それで頼むぜマジで」 カーボルは笑いながら渡を見た。 すると外から子供の声が… 「おとーさん、だれかいるの?」 「え、お前子供いるのかよ…」 しかし見た目が小さな風船。 まぁ子供らしい愛らしさはあるが、 まさか風船が喋るとなると 誰もが驚くだろう。 「あぁ、この子か? ロバルーンっていうんだ、可愛いだろ?」 ロバルーンという、風船の子。 そのまんまのような気がする。 渡はそう思ったが、口には出さなかった。 「はじめまして、僕ロバルーンです」 「は、はじめまして…」 「まぁそう硬くなるなよ、 柔らかくなろうぜ? お前の彼女の胸みたいによ」 「あ、あのなー…」 カーボル、この男完全にオヤジである。
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