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卒業してから2週間ほど経ったある日。
朝倉君と私は出掛けた帰りに海へやってきた。
「少し寒いな」
「さすがにまだ泳ぐ人はいないね。もう夕方ってこともあるけど」
話しながら歩いていると、朝倉君は砂浜に腰を下ろした。
「朝倉君、服汚れちゃうよ?」
「ここの砂は乾いてるから大丈夫だよ」
朝倉君はそう言って私を手招きしたので、私は素直に隣に座った。
「きれいだね…」
夕日に照らされて赤くなった海はいつにも増して魅力的だった。
「そうだな…」
私達はしばらく海を眺めていた。
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