始まりの音

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      「ううん。仕方ない…。 …だって… ボクが巻き込んだんだ…」         「…分かりました。 …けれど、あまり無茶…しないでください。」         「…分かってる。 …有難う。」         にこやかに笑って部屋を出て行った愛法を見て…     高城は、ため息を付くと… 写真立てを覗き込んだ。       写真には、白衣を着ている人物が映っていた。       愛法のおじいちゃんにあたる… …天見博士だ。         「貴方から、あの子を託されました… けれど… 私達は、あの子を守れているのでしょうか?」         返事があるハズも無く… ただ静かに笑っている その人に…       高城は微笑んで返すと…   部屋を出た。       向かったのは… 自宅にある、研究室だ。     (…愛法のリミッターを 解除してやらなければ… なるまい。)         外を覗くと… 空は白み始めていて…     †…時計は、5:23分をさしていた。…†       
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