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“眩しい……”
薄く目を開くと、カーテンの隙間から日差しがちょうど顔にかかる様に差し込んでいた。
いつもと何も変わらない。
カーテンの隙間から差し込む太陽の光。
耳を澄ますと聞こえて来るのは、向かいの家にいる犬の声。
隣の部屋のテレビの音。
どこからともなく聞こえる話声。
息を吸い込み、脳に酸素を送った。
「ん、うぅ…」
吐き出すとともに腕を伸ばし、全身に酸素を送る様にすると、自然と意識が覚醒していくのを感じる。
ふと枕の横を見ると、昨日閉じ忘れた携帯が、転がっているのが目に留まった。
“電源切れてるし……”
電源ボタンを押しても、画面は一向に変化しない。
まだ重い身体を動かし、ベット脇にある充電器に差し、早速電源を入れた。
“もう仕事のメールが来ているかもしれない”
なかなか電源がつかないことに苛立ちながら、二件のメールを受信する。
目的のメールを見つけることが出来た。
と言っても、友達がいない僕の携帯にはメールが入っていること自体滅多にない。
片方は迷惑メール。
変なサイトを見た覚えはないが、突然送られてきた出会い系サイト。
そこまで出会いを求めてないので、全文読むことなく削除した。
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