第1話-榮花学園-

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明るい陽の下でその肌は白さをより浮き出し、 茶髪の長い髪が整った顔にかかって影をつくる。 「清掃員…?」 薄い唇を開いた男はー…常盤 昭彦(トキワ アキヒコ)。 この男もここの生徒だろうか? 姫蝶は眉を寄せて考える。 しかし、光以外は明日まで不在のはず。 道具として持っていた箒をギュッと握ると、姫蝶は昭彦の目を見据えて言った。 『新人の清掃員です。失礼します』 とにかく、あまり印象付けてはまずい。 姫蝶は足早に立ち去ろうとする。 その姫蝶の手を昭彦が掴もうとしたが… パシッ 「!」 姫蝶に無意識にはじかれてしまった。 ポカンとして、走っていく少女の後ろ姿と自分の手を交互に見る。 (はじかれたの、初めて…。) すでに姿のない方を見て、小さく口角を上げる。 (眼鏡に三つ編みの清掃員…ね。)
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