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翔「母さんとは、どうやって知り合ったんですか?」
芹沢さん「美奈さんとは、3年前に仕事で知り合ったんだよ。そして、私から興味を持ち食事に誘ったんだ!!話をしている内に、お互いの共通点を見付けて、仲良くなったんだよ。」
ユウナ「共通点…?」
芹沢さん「そう…。僕は妻を美奈さんは旦那さんを亡くしていて、子供もお互いに2人ずついる事なんだ。」
ユウナ「えっ!?その子達は、ママや私達の存在を知っているの?」
芹沢さん「あぁ。私の子供達はOKしてくれたんだ。」
私達は、ビックリした。
まさか、こんなにもママや私達と似た境遇の人がいるなんて…。
翔「単刀直入に言います!!母さんを絶対幸せにできますか?」
ママ「翔…。」
芹沢さん「もちろんだよ!!必ず幸せにしてみせる。」
ユウナ「ママを泣かせたりしないと約束できますか?」
ママ「ユウナ…。」
芹沢さん「もちろんだよ☆だから、ユウナちゃんも泣かないで。」
私は、いつの間にか涙が出ていたみたいだ。
ユウナ「その言葉を聞けて安心しました。」
私がそう言うとすぐに、ママは私と翔を抱き締めた。
ユウナ「ママ…」
ママ「あなた達は、ママにとって最高の子供達よ…。」
ママが泣いているのがすぐにわかった。
私の服に、流れ落ちてきた雫を背中に感じたから…。
翔「母さん。俺達…さ…正直…母さんをとられるんじゃないかって不安だったんだ…。」
ユウナ「それだけじゃない。ママにとって、私達との時間は幸せじゃなかったのかなって考えちゃって、どうしていいか不安だった…。」
ママは、その言葉を聞いて抱き締めていた手を離し、私達の肩を掴んで言った。
ママ「バカねぇ…。ママは、あなた達が居たから今までガンバってこれたのよ!!ユウナや翔がいたからこそ幸せいっぱいで、毎日仕事ががんばれたの!!」
ユウナ「ママ…。」
私は涙がさらに出た。
そして、翔の目にも涙がたまっていたのがわかった。
すると、芹沢さんが近付いてきて穏やかな顔でこう言ってくれた。
芹沢さん「美奈さんは、会っている時だってずっとあなた達の自慢話ししかしなかったんだよ?そのくらい、ユウナちゃんや翔君が大好きなんだよ!!」
私はその言葉を聞いて決心した。
ママから離れて、芹沢さんの目を見て言った。
ユウナ「芹沢さん!!」
芹沢さん「なんだい?」
ユウナ「パパ…って呼んでいいですか?」
芹沢さんが一瞬固まったかと思ったら、ぱぁーっと笑顔になった。
芹沢さん「あぁ…。ありがとう♪」
翔「俺も…父さん…て…呼ぶ…。」
翔が、涙を腕で拭った後にそう言った。
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