13日目

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11日目 翌朝気がつくと、僕はベッドから落ちたままの体勢だった。 恐る恐る立ち上がってベッドを見ると何もない、ただ枕元だけが少し濡れていた。 さすがにこんなことになると気味が悪いどころじゃない。 不意に目覚ましが鳴る。 気持ちの整理もできないまま、僕は会社へ向かった。 会社に着くと近くに住む同僚に声をかけられた。 「どうした?顔色悪いぞ。大丈夫か?」 コイツは家が近いからと引越を手伝ってくれたが、そんなに仲がいいわけでもない。 話してもおかしなやつと思われるだけだろう。 「いや…、別に。」 「なんだ、毎晩女でも連れ込んでるのか?」 顔がこわばる。 「冗談だよ、そんな怖い顔すんなって。まぁ何かあったら近所だし、いつでも声かけてくれよ、一人暮らしの病気はきついぜ。」 「ああ、ありがとう。」 昼休みに不動産屋に電話したが今日は水曜日、留守電だ。 担当者の名刺なんかどっかやってしまった。 こんなときに、自分のいいかげんさに腹が立つ。 とりあえず今日は荷物をとりに帰ってビジネスホテルにでも泊まろう。 あの部屋で寝るのはこりごりだ。 こんな日に限って残業、家に着いたのは22時過ぎだった。 疲れていたが「例の時間」がくる前に荷物をまとめてしまおう。 そう思っていたが疲れからか居間のソファーで寝てしまった。 寝室ではないということで少し気が抜けていたのかもしれない。 目が覚める 「例の時間」だ。 ソファーで寝ていたはずの僕の体はベッドにあった。 なぜ…。 ヒヤリ 背中に冷たさを感じる。 イヤだ、振り向きたくない。僕はそのままうずくまろうとした。 冷たい手が顔をつかむ、僕はたまらず飛び起きた。 顔には手がついたままだ。 ベッドには… 五体がバラバラになった女がころがっていた。 「うわ、うわぁぁー!」 真っ黒に見えていた女の目は眼球がえぐりとられ空洞になっていた。 「オ゛エェェ…。」 僕はその光景に耐えられず胃の中のものを吐き出した。 「…ゲテ、ニゲテ…。」 僕はまた気を失ってしまった。
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