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13日目でいなくなるって、まさかこいつが?
じゃあ、あの女も…。
「あの部屋はオレが買った遊び場なんだ、オモチャが入ったら13日目に遊ぶルールを決めてね。ワケアリ物件でも飛びつくのは田舎者だから足もつきにくいしな。」
てことは不動産屋もグルか?なんなんだ、こいつら狂ってる。
「まさか同僚が飛びつくとは思わなかったが、幽霊が出るだなんて、とんだ気ちがいだったんだな。」
「人殺しに気ちがいなんて言われたくない!」
立ち上がろうとしたが、力が入らない。
くそっ、コーヒーに何か盛りやがったな。
「不様だなぁ、オレはお前があの部屋に入ると聞いて今日が来るのを楽しみにしていたんだ、なにせ知り合いで遊ぶのは初めてだったからな。しかし、期待ハズレだったみたいだな、とっとと済まそう。」
同僚はナイフをとり、振り上げた。
くそっ、あの女はこのことを警告してたのか…。
ピンポーン
ドアベルが鳴った。
「○○さん、いますか?警察です。開けてください。」
しめた、僕はありったけの力で叫んだ。
「助けてくれ、殺される!!」
「おい!踏み込むぞっ!」
同僚の顔が怒りに歪む。
「このやろう~。」
ナイフを降り下ろそうとしたとき、飛び込んできた刑事のタックルで同僚は吹っ飛ばされた。
続いて飛び込んできた刑事たちに取り押さえられる。
助かった…。
「おい、大丈夫か?」
一人の刑事が話しかけてきたが、僕は安心と薬でボーッとしていた。
玄関にあの女が立っていたような気がした。
彼女が知らせてくれたのか?
(ありがとう…)
薄れていく意識の中で彼女に言っていた。
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