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今朝はナキさんがのんびりしている。
蜂蜜をかけたトーストをかじりながら、ナキさんが嬉しそうに笑った。
「久々のお休みなの。今日はいっぱい由香と遊ぶんだ」
「うん」
「るうも今日はゆっくりしてね。たまには外にでも出てきたら?」
「そうだね。そうする」
いつもありがとうね、そう言ってナキさんは僕の頭をくりくりと撫でた。
眩しい笑顔で。
「それにしても、なかなか起きないなあ。ちゃんと早寝させてるのに、どうして毎日お寝坊かな~由香は」
そわそわとトーストを齧るナキさんを残して、僕は立ち上がった。
「ごちそうさま」
「あ、うん、お粗末さまでした」
ベランダに続く窓からは、さわやかな青空が覗いている。
出掛けよう。
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