その四

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めずらしい裕貴の反応に、私もきょとんとしてしまった。 「何??」 「いや、」 固まったと思ったら、今度は突然そっぽを向く裕貴。 どうしちゃったんだ、こいつ。 「だから、何なの」 回り込んで裕貴の視界に入ろうとした瞬間、ふたたび裕貴がこちらを向いた。 このときにはもう、裕貴のいつもの不敵な表情に戻っていた。 「慣れろよ。どうせこれから俺と付き合うことになるんだから」 「なるわけないでしょ!!」 すっかりいつもの調子の裕貴にどなりつけると、裕貴はそんな私の手をぱしっとつかむ。 「俺、腹減った。食堂行こうぜ」 そしてそのまま私をぐいぐい引っ張って歩き出した。 「離してよ」 「やだ」 なんだ、変わんないじゃん。 心配して損した。 相変わらずの態度にイラっとしつつ、どうせ振りほどけないし、と私は仕方なく手をつかまれたまま裕貴についていった。
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