その四

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3限の授業を受けた教室は、さっきなのはと受けた2限の授業の教室と同じだったため別段目新しさもなく、私は聞くともなしにぼーっと授業を聞いていた。 てゆーか、授業の内容が全然わからんくてつまらん。 2限の授業はまだ一般教養みたいな内容も入ってたから少しはわかったけど、この授業は専門的すぎる。 授業を理解することを早々に諦めた私は、右隣に座る裕貴をちらりと盗みみた。 彼は、意外にもすごい集中力で真面目にノートをとっていた。 家でのおちゃらけてる裕貴とは違う表情に、心臓がどきんと鳴る。 …裕貴、義務じゃなくて、この勉強が好きなんだ。 旅館を継ぐ気だって、ないわけないに決まってる。 だったらなんで私を当主にする、っていうおじいちゃんの意見に従っているんだろう。 裕貴の考えが全然よめない。 そんなことをぼんやり考えながら裕貴をみていたが、裕貴のさらに右隣から私を睨み付けるなのはと目が合ったため私はあわてて目線を前に戻した。
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