その伍

12/32
前へ
/425ページ
次へ
こ、こわッ!!!! なに、今の地獄から聞こえてくるような声!!!! 私は一瞬その場に固まったが、次の海大くんの大きな声でふたたび跳ね上がった。 「わーーーっ、ちがうんだ、母ちゃん、これには訳が、」 母ちゃん!?!? じゃあもしかして、今の声、明海さん!?!? 私は意を決し、たぁちゃんのそばを離れて襖をほんのすこーし開き、のぞく。 そこではヘビ(明海さん)に睨まれたカエル(海大くん)がガクガクと震えていた。
/425ページ

最初のコメントを投稿しよう!

277人が本棚に入れています
本棚に追加