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「では、これで始業式を終わります。
3年生から速やかに退場して下さい」
よし終わり。
あれ、そういやまだ皆さんにクラス替えとか話してなかったね。
一応朱雀や沙雨那、西園寺や龍とは同じクラスになりました。はい。
偶然か何か知らんがな。
「うし、終わり終わり!
翼、戻ろうぜー」
「おお、そうだな」
そう言って西園寺と戻ろうとした時、元委員長の柚希さんが接近。
「西園寺君、ちょっといいかな」
「お、何だ? 手短に済ませてくれよ」
「うん、あのね、2日に学校でボヤがあったの知ってるよね。何か詳しい事知らない?
多分放火だと思うんだけど……」
ほほう、そういや沙雨那がさっきそんな事言ってたっけ。
「んー、すまん、分からんわ」
「そっか……翼君は何か知ってる?」
俺に振るかそこ。
「いや……俺は今朝沙雨那に聞いて初めて知ったから分からないな。
ボヤが起きたの昇降口だっけ?」
「あ、うん、そうだけど……」
「だったらさ、昇降口の指紋とか調べてみたらどうだ?
ロッカーや下駄箱に指紋付いてるかもしれないし」
「うーん……でも色んな人の指紋が付いてるんじゃないかな」
まあそうですよねー。
「そうか、じゃあ俺は分からんわ、ゴメンな」
「そう……今先生が警備員さんに訊いてるみたいだけど……何か分かるかなぁ」
そう言いながら元委員長さんはまたどこかに行っちゃいました。
「翼、嫌だな、ボヤなんて」
「だよな、陸上部の備品燃えたらしいし」
「うわ……怖いな」
とまあそんな話をしながら教室に帰りました。
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