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隣に横たわるアスカはじっと月の見える空を見つめていた。
自分が唯一望んだ彼女の存在。
そんな彼女の命すら奪おうとした自分。
周囲にはとても復旧作業を行っても元に戻るとは思えない光景が広がる。
こんなはずじゃなかった。
彼は体を起こして、その場に体育座りの格好で縮こまる。
「シンジ?」
そんな彼に気付いたアスカも体を起こして彼を見つめる。
身体中の至るところには、先の量産機との戦闘で負った傷を塞ぐ為の包帯が巻かれている。
「全部僕の責任だ…」
「僕が…僕がみんなを…!アスカすら殺そうとしたんだよ!?僕のせいなんだ…」
彼は涙を堪えて更に小さく胎児の様に縮こまった。
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