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埜々香「ハァ?女子に年齢聞くとかデリカシーなさすぎ。ちょーありえないんですけど!その質問は却下!」
軽くあしらわれ、木田は両拳を強く握った。
相手が女子でなければ、今すぐにでも殴りかかってるところだ。
尾崎「なぁ、勝ってもらわないと困るってどう言う事だ?俺らが勝つと君に何かメリットがあるのか?」
皆よりはまだ怒りゲージが少ない次郎は、気になった事を聞く。
埜々香「そりゃまぁね。あたしとっちゃ大きな事かもね。だから、あんた達には絶対勝ってもらいたいの!無理かもしれないけど、お願い!勝って!」
埜々香は両手を合わせて、力強くお願いする。
「ケッ!なんでお前の為に勝たなきゃなんねぇんだよ!やってられっかよ!」
調子の良いことばっかり言う埜々香にキレて、他の部員らは帰ろうとする。
埜々香「お願い・・・グスッ。勝ってくれないと、あたし・・・。ヒクッ。このままじゃ」
帰ろうとした部員らを見て、埜々香は両手で顔を覆って泣き出してしまった。
木田「どうせ嘘泣きだろ」
こんな女には騙されまいと、部員は埜々香を見ずに帰ろうとする。
埜々香「信じてくれないの?」
埜々香は手を退けて、顔を露にすると、涙は流れ、目は赤くなっていた。
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