天才対決!

9/27

113人が本棚に入れています
本棚に追加
/109ページ
イスラーは一瞬ニヤリと笑みを浮かべる。 「カキーン」 球に逆らわず綺麗な流し打ち。 打球は三遊間を抜けていき、レフト前へヒット。 グレイは二塁で止まって、ランナー一塁二塁。 上田(打ってきた!?しかもあんな見事に流されるなんて・・・!) 上田は悔しくて右拳をギュッと握る。 上田(下位打線なのにカーブは捕らえられ、九番バッターには直球を見事に流され・・・。俺じゃもう無理みたいだな) 上田は己の限界を感じ、次郎がいるブルペンの方を見る。 すると次郎も、ちょうど上田の方を見ており、目と目が合った。 尾崎(準備万端。いつでも行けますよ) 次郎は小さく笑みを浮かべ、目で上田に合図する。 上田(まだうちのチームに希望はある) 上田は"お前の出番だ"の意味を込めて、コクリと頷く。 上田「タイム!ピッチャー交代!」 上田は審判に交代を告げる。 その声を聞き、安仁屋や木田がブルペンを見ると、そこから次郎が歩いて来た。 尾崎(やっと俺の出番が来た!!勝負だ、アメリカ打線!) アメリカと対戦したくて、うずうずしていた次郎のモチベーションは最高潮だ。
/109ページ

最初のコメントを投稿しよう!

113人が本棚に入れています
本棚に追加