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イスラーがベンチへ戻ると、野口がチラリと見る。
野口「残念だったな。まぁ風の影響で守備の乱れもあったし、今回お前さんは不運だったよ。お疲れさん。後はゆっくり休め」
イスラーは終始唇を震わせて、何も言わずベンチの隅に腰掛けた。
野口(誤算だ。非常時の為に連れてきたジョンソンを使う事になるとは。本職のピッチャーは今日は二人だけ。あいつに最後まで投げてもらうほかない)
イスラーの降板は、野口にとっても全くの予定外であった。
そしてジョンソンが投球練習を始める。
木田「あれ？ピッチャー代わったのか」
イスラーよりも長身で、右投げのジョンソンに、一塁側ベンチの皆の視線が集まった。
上田「一応相手の先発をＫＯした事になるな。ただせっかく先発ピッチャーに慣れてきた所だっただけに残念だな」
ピッチャーが代わり、今までのデータも全部０からとなるだけに、追い上げている茨城代表としては複雑だ。
尾崎(でもこのチャンス、絶対物にしたい！)
ジョンソンの投球練習も終わり、次郎が打席へと向かう。
ｼﾞｮﾝｿﾝ(さぁて、ひ弱なジャパニーズを捻り潰してやる)
ジョンソンは自信タップリの笑みを浮かべた。
ツーアウト満塁のチャンス、果たして･･･
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