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四回裏、茨城代表チームの攻撃。
6-4と2点差に追い上げ、なおもツーアウト満塁のチャンス!
しかも頼れるバッター、尾崎次郎に打席が回ってきた。
アメリカチームは先発のイスラーを下ろして、リリーフのジョンソンをマウンドに上げる。
投球練習も終わり、いよいよプレイ再開!
セットから右の上手投げでボールが放たれる。
かなりの球速あるストレートが、良い音を立ててミットに収まった。
ジョンソンは平然とした顔をしているが、一塁側ベンチが静まり返る。
木田「はえーな」
チーム全員が同じ事を思っていた。
埜々香「えっ?ちょっと、みんな黙ってどーしたわけ?」
状況が分かってない埜々香は、静まった空気に困惑している。
上田(やっぱり速球派が控えていたか。しかも並外れてやがる!これがアメリカの実力か!)
ここに来て並外れた速球を見せられては、精神的に厳しい。
尾崎(ハハッ。ヤベーな。こんな速い真っ直ぐ見せつけられたの、いつ以来だろ)
小さく苦笑いしながら、ジョンソンを見て構える。
ジョンソン(あいつら面食らってやがる。こう言うの最高だね)
自分のストレートを見て相手が驚く様が、ジョンソンにとって快感であり、嬉しいに笑みを浮かべた。
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