序章

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「わぁー!凄い凄い!!!」 森を抜けると、一面の花畑だった。なんて綺麗なんだろう! 今日は天気がいいので、ディルと2人で散歩。お弁当を持って、ちょっとしたピクニックだ。 「ミヤコ、あの高くなってる所に行こう」 ディルが笑いながら、先にあるちょっとした丘を指差した。 私は、頷きながらちょっと反省。はしゃぎすぎたかな?頬が熱くなる。 ディルが手を差し出してくれたので、私は手に手を重ねた。嬉しい。 ディルと手を繋いで歩く花畑。色とりどりの花を見ながら丘の上を目指す。 ディルを見上げると、優しい顔で私を見返してくれた。嬉しくて、私の顔はゆるゆるだ。 『幸せ…』 私が幸せに浸っていると、ディルが言った。 「見えて来た」 何が?現実に引き戻されて前方を見る。 「…あ……」 目の前に広がる景色に息を飲む。一面の…。 「海っ!!!あ…湖かな!?」 キラキラの水面に目が釘付けになる。もっとよく見ようと駆け出したら、ディルに笑われた。 「これは湖。海はまた今度な」 え…?私は、湖を見ながら瞬き。 「今度って…海にも連れて行ってくれるの!?」
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