1.僕と妹

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春は別れの季節 春は出会いの季節 今日俺は、中学を共に連れ添った仲間と離れて新たな地で新たな高校生活を送ります。 東京に住んでいた俺 白木 桔平は親が仕事で海外に行くため、妹と一緒に新幹線ではとこのいる大阪に大引っ越しています。 妹の桔梗(キキョウ)はこの大阪で中学生になり、俺は高校生になる。 俺はもう大人だし、携帯も持っているから中学の友達と連絡は簡単に取れる。 しかし桔梗はまだ子供で携帯も持っていない。だから友達と別れるのと不安からなのか先程から黙ったまま。 普段は俺に女がいるのか 何回も聞いてくるはしたない桔梗なのだから気味悪いぐらいおとなしい。 「大丈夫」 安心させるために優しく言った。 「はとこの子は小学3年生らしい。 桔梗は姉ちゃんになるんだから、そんなんでどうすんだよ」 「…髪、ぐしゃぐしゃにするのやめて」 素直じゃないやつ。 頭を乱暴に撫でてやったら、照れた様子で手を振り払った。 大阪は、もうすぐ  
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