1.僕と妹

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『新大阪ー 新大阪― ご乗車のさいはお足下にお気をつけください』 アナウンスで俺達は新幹線を降りた。 桔梗はキョロキョロと辺りを見渡し、ほぅと息を吐いた。 「人、少ないんだね」 「多いと思うよ。 東京程じゃないけど」 そっか、と桔梗は言った。 人込みを好まない桔梗から笑みがこぼれた。 「桔梗」 「なに?」 「はとこの家に行く前に、中学校見に行こうか」 「……っうん!」 どうやら緊張はさほどなくなったようだ。 桔梗は俺を引っ張って早く行こうとせかす。 ちょっと可愛いと思った。 まぁ、そんな茨道に踏み込むつもりはないけど。 桔梗の学校は聞いているはとこの家より少し遠いから、電車に乗らなければならない。 といっても普通の乗った次の駅だから、本当に少しだけだ。 電車に乗ると中はガラガラで桔梗は嬉しいそうに2人用の席に寝転んだ。  
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