* 第1章

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* * * * * * ――授業の終わりを告げる チャイムが鳴った。 いつもなら嬉しい音なのに、 今の音は悲しく感じた。 …あぁ、きてしまった。 地獄の、放課後。 学校祭はそんなに遠くないし、今日から準備をしなければいけない。 だけど…何でよりによって… 「乃依!」 ――きた。 後ろから、 大嫌いなアイツの声。 「頑張ろうな、係り!」 いつにも増して明るい。 私が決して答えないの、 分かってるくせにね。 どうせ『いつかは好きになってくれるはず』だとか思ってるんでしょ。 ――…無駄なのに。  
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