* 第1章

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「おはよ~乃依!」 ――やっと教室について、 笑って迎えてくれたのは 親友の元川 奈月。 「あっ!またお金目当ての 貧乏男子共…! 乃依から離れなさいよ~!」 奈月が男子達を追い出そうとすると、男子達は一瞬固まり、 「げ、元川!」 と叫んで逃げていった。 …さすが空手 全国一位。 上の学年の男子でさえ 怯えてる。 まぁ、また明日も 懲りずに来るんだけど。 ――そんな彼女のおかげで 私は助かっているんだけど、 一人だけ、奈月が 通用しない奴がいた。 今日も私の席に座って、 私が来るのを待っていた。 「おはよ、乃依。 今日はいつもより遅かったな」 「・・・・・・・そこ、私の席。 どいてもらえる?」 「いいよ、俺と 付き合ってくれるなら。」 「絶対いや!」  
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