* 最終章

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今日 最後の授業と共に、 雀がむなしく鳴いた。 曇り空はぎこちなく見え、 短い風の音にイライラする。 何もかも暗い雰囲気に感じて、 俺は正直疲れていた。 ――あの学校祭から3日目。 ずっと乃依は 目も合わせてくれない。 『お金目当てのくせに 近付かないでよ!』 あの声もまだ残る。 やっぱり、伝えられないのか? 信じてもらえないのか? その答えさえ、遠い気がする。  
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